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おもちゃ手形 [豆知識]

 知人と雑談をしていた際、『おもちゃ手形』の話となり、SFCGの大島健伸社長がどうなっただとか、それから発展して日本振興銀行の名古屋の支店がどうなったなどとの話で、変に盛り上がりました。

ところで、『おもちゃ手形』って、ご存じでしょうか?

『おもちゃ手形』と言われても、最近は「何のことなの?」と言う人の方が多いかも知れません。

ですので、まず、『おもちゃ手形』の説明をさせていただきますが。

この『おもちゃ手形』とは、銀行が発行する統一手形用紙が使われていない私製手形のことです。手形は手形交換所の交換に回すことは出来ません。

そんなわけで、銀行には相手にされない手形だと言うことで、『おもちゃ手形』という可愛らしい名前が付けられているわけです。

でも、『おもちゃ手形』であろうと、手形要件を具備しているのであれば、手形法の手形であることには何ら変わりがないわけで、『おもちゃ手形』にも使い途があります。

その例として、SFCG(旧商工ファンド)が債権回収の手段として一時、多用していました。

今から9年前の2003年(平成15年)3月7日の朝日新聞には、「東京地裁が、商工ローン大手の『SFCG(旧・商工ファンド)』に対し、同社が提起する手形訴訟を『原則的に受け付けない』とする方針を同社側に伝えていたことが分かった」との記事が掲載されています(記事名「東京地裁『受け付けぬ』 旧商工ファンドの手形訴訟」)。

この記事では、

同社(SFCG)の融資は債務者から約束手形を借用書代わりに取るシステム。 …

手形訴訟は、裏書きなどの一定要件を満たしていれば、原則として被告側が抗弁できない。

1回の弁論で結審して判決が出るケースが大半を占め、業者側は、勝訴すると、債務者本人や保証人の財産を差し押さえる強制執行の手続きに入るのが通例だ。

と、手形訴訟についての説明を加えていますが、これが「おもちゃ手形」をSFCGが多用していた理由ということになります。

SFCGは『おもちゃ手形』を使って、東京地裁に、バンバンと手形訴訟を起こし、判決を貰って債権回収をしていたわけです。つまり、「『おもちゃ手形』だろうと、手形訴訟を起こすことについて、普通の手形と何ら差はない」という建前を利用(悪用)したということになります。

記事によると、平成14年の東京地裁の手形訴訟が年間1500件余、そのうちSFCGが提起した手形訴訟が8割を占めることとなっていたため、目に余るということで、東京地裁が自粛要請をしたということだそうですが、東京地裁も「濫訴だ」と言うとは、結構、思い切ったことを言ったもんです。

SFCGの社長だった大島健伸氏は、民事再生法違反で現在は刑事被告人の身となっておみえですが、

慶応義塾大学を卒業後、三井物産に入社されている御方なので、頭の回転が早く、私製手形の利用(悪用)を思いついたんでしょうね。

なかなか、私製手形を使うことまでは、並の金貸しでは思いつかないことです。 

youtubeの「 『貧乏人から設ける方が楽』SFCG元会長の『金集め人生』 」の記事の中で使われている、大島氏の肉声テープで、大島氏は、

「金儲けるのは 金持ちからは儲けるのは大変なんだ 貧乏人から儲ける方が楽なんだ」

と仰ってみえますが、そのような御仁だからこそ、『おもちゃ手形』を使うことを決断出来たのでしょう。

常人には真似できません。

破綻した日本振興銀行の木村剛と、SFCG(旧商工ファンド)の大島健伸の人生を辿った「凋落」が、大島氏の生い立ちと生きざまをコンパクトに整理していますので、時間があれば読まれたらよいと思います。


凋落 木村剛と大島健伸


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