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出版物の年間売上は1兆7000億円台に減少 (上) [困惑]

Business Journal の碇泰三氏の今月5日の記事(「取次にもリストラ旋風吹きすさぶ 武田ランダム破たんは出版界崩壊の序章?新刊の7割返品…」)の中で、

出版界の統計データを調査する出版科学研究所によると、

12年における 書籍・雑誌の推定販売額は 1兆8000億円には届かず、1兆7000億円台に落ち込むことが予想されている。

しかも、3年後には1兆4000億円台にまで減少することまで予測されている。

と、出版業界の苦境が報じられいました。

この苦境は書店にも及んでいて、

中小の地場の書店が年間、1000店前後、閉店している

という惨状にあるそうです。

小さな書店がいつの間にか閉店してしまっているのはそういうわけだったんですね。

 

  

ところで、2012年における出版物の売上が1兆8000億円を下回ったとのニュースは、

碇泰三氏が5日の記事で報ずる前に、

NHKが先月29日にテレビで流していたようです。

記事は下のような内容のものだったようですが、現在は閲覧不可となっているようです。

(なお、下の記事の内容は、グーグルにデータのCasheの内容をそのまま引用したものです。)

出版売り上げ 1兆8000億円下回る見通し

NHK-2012/12/29

ことしの国内の出版物の売り上げは去年よりおよそ600億円減る見込みで、26年ぶりに1兆8000億円を下回る見通しです。

出版業界の調査や研究を行っている東京の出版科学研究所のまとめによりますと、ことし国内で出版された書籍と ...

このニュースは、 

社団法人全国出版協会・出版科学研究所という所が、 ネタ元のようなので、

同研究所の ホームページ をチェックしてみましたが、

研究所のホームページには2012年の出版物の売上高など、どこにも、何も載ってません。

出版科学研究所が発表している 「日本の出版統計(取次ルート)」 という統計のページでは、

書籍などの推定販売額を図示したグラフが載ってはいるんですが、

如何せん、

統計のデータは 最新のものが 2010年という古くさいものしか載っていません。

ですので、2012年の出版物の売上も、2011年のそれからは 分からずじまいです。

ちなみに、「日本の出版統計(取次ルート)」に掲載されているデータは、

2010年までの、書籍・月刊誌・週刊誌・コミック・コミック誌、文庫本の推定販売額(取次ルート)

ということです。

2010年の推定販売額(取次ルール)は、

グラフの数値を読み取ってみるに、

  書籍は 8000億円くらい、

  月刊誌も  8000億円くらい、

  週刊誌は 2000億円くらい、

  コミット誌は 1800億円くらい、

  コミックは 2300億円くらい、

  文庫本は1300億円くらい

という金額だったということになります。

この書籍・月刊誌・週刊誌・コミック・コミック誌、文庫本の推計販売額を、すべて集計してみたところ、

総額で 2兆3400億円となります。

NHKが、

「出版科学研究所のまとめでは、2012年の出版物の売上げは 1億7000億円台になる」

と報じられている出版物の売上と金額が合いません。

どうしてこのような齟齬が生じているんでしょう。

 (下に続く)


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