「タレント」の時代 [読書]
「富の源泉は、製造業に限らず、サービス業においても、設計情報と、設計情報を造り出すノウハウにこそある。
新しいものをつくりだす 非定型的知識労働(創造的知識労働)にこそ高い賃金が支払われるべきで、そのような人材を育成していかなければならない」
「 タレント 〜」は、 士業の知識労働について正面から分析するものではありません。
富を生む 非定型的知識労働(創造的知識労働)の労働の特質を明らかにするため、その対比で 士業が提供する定型的知識労働(すでに分かっていることを理解して判断・処理する転写型知識労働。) について触れているだけです。
触れられていることを要約すれば、
士業が提供する転写型知識労働は、創造的知識労働とは違い、経済的付加価値を生み出すわけではないので、賃金相場も年収400~600万円であろう。転写型知識労働の賃金は、高止まっているので、将来的には アウトソースが進み、 コスト削減やリストラの対象となっていくであろう
となります。
簡単な法律相談ならネットで調べられるという現実からすると、
テクノロジーによる自動化(=デジタル化)が、それだけで価値を持っていたはずの、「専門知識の提供」というスキルを陳腐化した(ないし陳腐化している過程にある)こと
は間違いないところなのでしょう。

「タレント」の時代 世界で勝ち続ける企業の人材戦略論 (講談社現代新書)
- 作者: 酒井 崇男
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/02/19
- メディア: 新書
2015-09-29 07:14
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