遺言信託は急増しているようだ

下表左側は、信託銀行が保管する遺言書の件数の推移を整理し、信託銀行が保管する遺言書の対前年増減数を示した表となります(データの出所は信託協会「信託統計便覧 12.遺言関連業務取扱状況(平成27年3月末) Eｘｅｌデータ」。)。

ここ数年、信託銀行の遺言書の保管件数が急増していることがよく分かります。

 

信託銀行の「年度末における遺言書の保管件数」ですが、おそらく、

前年度末の保管件数＋当年度新規保管件数－当年度に死亡した方の遺言書の件数

のことを言っているのでしょう。 

信託銀行が保管する遺言は　原則的に公正証書ですので（遺言信託の説明参照）、

信託銀行の遺言書の保管件数の急増は、公正証書遺言の作成件数の増加とリンクしているはずです。 

 

下表右側は、平成17年から平成26年までの全国の公証役場で作成された公正証書遺言の件数の件数を整理し(データの出所は日本公証人連合会「平成26年における遺言公正証書作成件数等について」) 、作成件数の対前年増減数を示した表となります。

こちらも、2012年は2011年より 9,402件増、2013年は2012年より 7,864件増、2014年は2013年より 8,470件 とハイペースで増加しています。

 

遺言信託の急増が、公正証書の作成件数の増加に繋がっているのは間違いなさそうです。