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14 mの杭を 16 m打ち込む [困惑]

建物を支える杭の一部が支持層に届いていないため建物が傾いた、横浜市都筑区のマンション「パークシティLaLa横浜」について、問題の杭 8 本の施工不良が基礎付けられたと、先月初旬に報じられました(産経ニュース2016年4月4日「くい6本未到達、2本深度不足 再調査結果 施工不良裏付け」)。
     
記事の内容は、元請けの三井住友建設が「斜めボーリング」と呼ばれる手法で再調査したところ、
くい 6 本の支持層の深さは 16.26 ~ 17.76 メートルだったが、6 本とも支持層に届いていなかった、
別のくい2本の支持層の深さは 15.79 メートル と 15.98 メートルで、届いているものの深さが十分でなかった、
     

ことが判明したというものでした。

杭6本については、支持層の深さまでの長さが足りなかったということですので、杭の打ち込みはそれら 6本の杭の支持層の深さ(16.26~17.76 メートル)より短かったこととなります。

残りの、別のくい2本は支持層に届いていたが、その深さが十分でなかったということですが、

横浜市建設局が作成する「基礎ぐい工事問題に関する対応について」との資料2頁目に、旭化成建材が採用していたDYNAWING工法の説明を読むと、

「支持層と くい先端の距離が 1 m」となるまで 杭を挿入するようです。

したがって、こちらの 記事にある「別のくい2本の支持層の深さは 15.79 メートル と15.98 メートルで、届いているものの深さが十分でなかった」とは、

1本の杭は 15.79~16.79 メートル 打込まれており、もう1本の杭の方も 15.98~16.98メートル打込まれていた

とのことが書かれていることになります。

 

ところで、打ち込んだ杭の長さについて 昨年(2015年)12月、

「パークシティーLaLa横浜」の設計、施工をした元請の三井住友建設は 下請である旭化成建材に対し 14 メートルの杭を使うように指示していた

と報じられていたところでした(産経ニュース2015年12月3日「前の建物より4メートル短いくい使用を指示 三井住友建設」)。

 

三井住友建設が、事前に行った地盤調査の結果を基に、マンションで採用するくいの工法や太さなどを勘案し、14 メートルの杭で十分だと判断をし、14メートルの杭が使われることとなったということだそうです。

 

長さ 14 メートルの杭が、15メートル以上の深さにある支持基盤に届いていないのは当然のことなのですが、

杭の打ち込みの深さが足りなかったとされる2本の杭は 15.79メートル ないし 15.98 メートルの深さまでは間違いなく打ち込まれていることになります。

この2本ですが どのようにして 16メートル近く打ち込むのでしょう ?  

杭は 14メートル しかないわけですし。  

 

三井不動産レジデンシャルと三井住友建設が 横浜市に提出する 調査結果報告書 に目を通してみれば、その理由が分かるはずであろうと 待っていますが、   

調査結果報告書の提出期限が先月28日、再々度延期されることとなり、5月末から6月末へと変更されることになってしまいました( 日テレニュース2016年4月28日「杭データ改ざん  検証報告が3度目の延期」)。


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