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野畑証券の概況 [検討]

岡崎市の 野畑証券  という地場の証券会社が、 

メディケアインベストメント社発行のレセプト債を 59億円も販売していたことになります。

 

私は同じ愛知県に住んでいますが、野畑証券という名前など聞いたことがありませんでした。

今回、インターネットで確認してみたところ、野畑証券のホームページは当然ありましたが、今回の件のリリースが掲載されていますが、ありきたりのものに過ぎません(6月17日付「当社に対する東海財務局長からの業務停止命令及び業務改善命令について」)。

登記情報で確認してみると、代表取締役であった野畑裕司氏は昨年11月25日に取締役を辞任していて、同日に野畑響平氏が取締役及び代表取締役に就任していますが、野畑証券のホームページには何も掲載されていませんので、半年以上、ホームページは更新されていないようです。 

 

野畑証券は、新卒の求人のため、マイナビを使っていることが分かりましたので、マイナビでどのような求人広告をしているのかを見てみました(野畑証券(株)/新卒採用) 。

マイナビの情報は今月6月13日に更新されたものですが、そこに整理されている、野畑証券の会社の概況は、   

売上高 5億4,200万円(2014年3月期)  

従業員 39人

募集人数 1~5人

採用実績  2013年、2014年、2015年 各2名

             2016年 2名(予定) 

ということになるようです。

 

「売上高」が、たったの5億円なのかと思われたかも知れませんが、従業員39人で5億円以上 売り上げているわけで なかなかのものではないかと思います。

例えば、ユーレットの「業績ランキングから上場企業を探す」を使って、上場証券会社の売上高ランキングを見ることが可能ですが、上場証券会社の中には、売上高 5億4,200万円にも満たないところもあったりします。       

野畑証券は業績が悪くないどころか、ここ何年かは、毎年2名ずつ、新卒の採用をしているわけで、むしろ よかったのだと思います。

 

野畑裕司前社長は、マイナビのインタビュー記事の中で、自信ありげに、

「 弊社の場合、その対策のひとつが『独自性を備えた金融商品及びサービスの組成』です。

事業エリアである三河地域の顧客特性として資産運用に対して保守的な方が多く、ハイリスク商品よりも安定して分配金がもらえる元本の安全性が高い商品が好まれる傾向にあります。

しかし、低金利の時代にそうした既製商品・サービスはありませんでした。

そこで、私募債という形で投資金額を小額に留めた弊社オリジナルの金融商品を組成。現在では利益の半分程度を占めるまでに成長した、重要な収入源となっています。」

と、私募債を使ったオリジナルの金融商品を組成し、販売したことが、売上に繋がっていると述べられています。

 

ここに出てくる 「私募債」が、おそらく、 販売残高が約59億円と積み上がっている、「ナーシングケア債」というメディケアインベストメント社発行のレセプト債のことなのだと思われます。、 

「利益の半分程度占めるまでに成長した、重要な収入源となっている」ということですが、   

野畑証券の2014年3月期の売上高は 5億4,200万円なので、その半分は 2億7100万円。

単年度の手数料売上として 2億7100万円を売り上げるために、どれだけの額の 私募債を募集したのか知りたいところですが、それはどこにも出てきません。 

 

レセプト債に のめり込んでしまった野畑証券は、今後、撤退を余儀なくされることでしょうが、前途多難なことでしょう。

 


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