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1億円が予算とされていた「文化資源活用事業費補助金」 [報告]

  1月29日の「あいトリの国庫補助金」では、愛知県県民文化局文化部文化芸術家国際芸術祭推進室調整グループから開示を受けた「2019年度あいちトリエンナーレ実行委員会収入内訳.pdf」では、愛知県負担金である国庫補助金等1億2700万円が、7661万9000円へと5000万円減っていることが分かりました。


① 文化資源活用(推進)事業費補助金1億円の予算額が 決算では6661万9000円へと、

➁ 文化芸術創造拠点形成事業費補助金1600万円の予算額が  決算では 0円へと、

➂ 団体助成金1100万円の予算額が 決算では 1000万円へと、

それぞれ減少していて総減少額が約5000万円ということです。


  ➁、➂は手付かずで調べが出来ていませんが、ひとまず、①の文化資源活用推進事業費補助金は、どのような経緯であったかが概ね分かりました。

   愛知県が申請した補助金申請は「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業」という名称の事業です。

愛知県は平成31年3月8日頃、文化庁に「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書(国際現代美術展開催事業)の提出について」という申請書を提出しました。補助金申請額は 、申請額を1億円と明示した記載がありませんが、予算の収入の部には「国庫補助額」が「100,000,000」と書いてありますので、補助金として1億円を申請しているということのようです。


この愛知県の申請に対して、平成31年4月25日、文化庁が愛知県「文化資源活用推進事業」担当課長宛に、補助期間を2019年、採択額を78,290千円とする「2019年度『日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業』採択の決定について」を通知しました。

それを受けて、愛知県知事名で、同日である平成31年4月25日付けで、事業の実施期間を「平成31年4月25日から平成32年3月31日まで」と変更し、補助金申請額を「78,290千円」にしていると思われる「 平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」 を提出しました。


   愛知県が文化庁に平成31年3月8日頃提出した「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書(国際現代美術展開催事業)の提出について」の補助金申請額を1億円から7829万円へと減額して出し直したのが、「 平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」であろうと思われるのですが、「2019年度」とあるところを「平成31年度」と変更などして、二つの文書が別のものであるかのような装いです。


   今回、行政文書開示請求に際し、愛知県が文化庁から文化資源活用事業費補助金7829万円の交付を受けた際の申請書の開示請求をしたところ、平成31年4月25日付けの「平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」しか文書としては存在しないとの回答でした。補助金対象事業についての募集期間は平成31年3月1日から3月11日までなので明らかにおかしいわけですが、存在しないとの一点張りでした。

担当者に、文化庁の採択額7829万円の通知はあるわけだから、その文化庁の採択の前提となる愛知県の申請書はあるのでないかと質問したところ、文化庁が採択した前提となる申請書であれば存在するということでした。

「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書(国際現代美術展開催事業)の提出について」がその文書です。申請額が1億円であるので、7829万円の補助金を申請している「 平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」とは別の関連性がないという理屈で、文化庁の補助金採択に関する文書としては「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書(国際現代美術展開催事業)の提出について」しかないということであったことになるようです。

                   

「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書(国際現代美術展開催事業)の提出について」と、「 平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」とでは、「申請者自己負担額」が5000万円、「共済者等負担額」が1600万円ほど減って、「寄附金・協賛金」が5900万円増えていることが分かります。国庫補助金は1億円から7800万円へ減少しています。収入の総額も2800万円ほど減です。

 


 文化庁のホームページの「日本博を契機


なぜ、補助金申請額 1億円が、7829万円に削られてしまったか 全く不明です。


            

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コメント 2

tomo-law

文化庁に2019年3月8日頃提出している「2019年度 文化資源活用事業 実施計画書」では「実施計画の期間」が「2018年4月1日~2023年3月31日」なのに、4月25日提出している「平成31年度 文化資源活用事業 実施計画書」の方では「実施計画の期間」が「2019年4月1日~2024年3月31日」と1年ずれていることがチェックすべき点でしょうか。
理解不足で申請して減らされたなんてことないでしょうね。
by tomo-law (2021-03-16 12:49) 

会証

お疲れ様です

①の補正額は、ちょうど2/3ですね
変な端数ですが、割り戻すとちょうど2/3

②と③の関係も注意要ですが、以前開示請求で出していただいた寄付金一覧の中の、匿名1本30百万の寄付金との関連性が気になります

ちょっと改めて会計報告や財務表読み直しをしてみたいと思います

(ずっと匿名寄付金30百万が気になってますが、なかなかこちらも整理解析できてませんが…)
by 会証 (2021-03-16 21:08) 

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