債権差押命令申立ての取下げと債務名義の還付 [困惑]
債権差押命令の発令を得たが、差押金額が些少であったため、申立てを取り下げることにした。
取下書のほかに、債務名義と送達証明書の還付請求書を準備し裁判所に持っていってもらった。そうしたところ、債務名義と送達証明書を返してもらえなかったという報告を事務員から受けた。
債務名義の返却を受け、共同被告への執行文をもらう予定だったが、予定が狂うことになった。
債権執行係に電話を入れ、「取下書の提出で、事件は終了していることになるのに、なぜ、債務名義と送達証明書をすぐに返してもらえないのですか」と聞いた。
すると、「民事執行法規則62条2項で、事件が終了したときに(債務名義と送達証明書を)還付することになっている。事件が終了したときとは『取下書を債務者らに送ったときになる』ため、取下書を送るまで待ってもらうことになる」との返事であった。
また、返還してもらうのは「一両日後」ということでした。
それではスケジュールが狂うことになるので、
「従来だと、取下書を裁判所に提出すれば、債務名義と送達証明書は返してくれる運用だったはずだが、運用を変えることになったのか」と、更に尋ねたら、
「令和3年から運用が変わりました」という返事でした。
最高裁判所事務総局編「民事書記官事務の手引(執行手続-債権編-)」のP 370では、
「〇債権執行事件が終了する事由の主なものは、次のとおりである。
(①~⑤ 略)
⑥債権執行の申立てが取り下げられたとき
(⑦~⑨ 略) 」
と書かれており、取下書提出で事件は終了ということになると考えられるが、
30年以上前の御本なので 内容はあてにならないとでも言うのだろうね。
(参考)
(執行力のある債務名義の正本の交付)
第62条 差押債権者又は執行力のある債務名義の正本により配当要求をした債権者が債権の全額について配当等を受けたときは、債務者は、裁判所書記官に対し、当該債権者に係る執行力のある債務名義の正本の交付を求めることができる。
2 前項に規定する場合を除き、事件が終了したときは、同項の債権者は、裁判所書記官に対し、執行力のある債務名義の正本の交付を求めることができる。
3 (略)
第62条 差押債権者又は執行力のある債務名義の正本により配当要求をした債権者が債権の全額について配当等を受けたときは、債務者は、裁判所書記官に対し、当該債権者に係る執行力のある債務名義の正本の交付を求めることができる。
2 前項に規定する場合を除き、事件が終了したときは、同項の債権者は、裁判所書記官に対し、執行力のある債務名義の正本の交付を求めることができる。
3 (略)
2023-04-20 15:58
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