すごい株の出来高 [調査]
下の図は、アイフル(株)の詳細情報ですが、ヤフーファイナンスの画面を昨日(17日)午後5時すぎにキャプチャーしたものです。
(もっとも、赤色で囲ったところと赤の矢印線の箇所だけは、私が書き加えたところですが。)
この詳細情報からは、アイフル(株)の昨日(17日)の終値が586円だったこととか、前日比+3円で引けたこととか等が分かります。
他にも、アイフル(株)の17日の出来高が 1億91万2100株 だったこととか、
同社の発行済株式総数が 2億4093万3918株 であることとかも、この詳細情報から一覧できます。
アイフル(株)の17日の出来高の、発行済株式総数に占める割合は、1億91万2100株 / 2億4093万3918株
でした。
これは、アイフル(株)の発行済株式総数の約4割が、17日の一日で、売買されたというのと同じこととなります。
すごい過熱状態になのは間違いありません。
アイフル(株)の出来高が余りにすごいので、
ヤフートファイナンスで、昨年12月以降の時系列データ も、この機会に確認してみました。
下の表は、昨年12月から昨日までの期間について、アイフル(株)の終値、出来高、発行済株式総数に占める出来高の割合を一覧表としたものですが、
この表から一目ですが、今年に入ってからは、発行済株式総数に占める出来高の割合は 平均で 45%程度になっていることが分かります。
その中でも、11日には53.4 %、16日にも 50.8 %という、発行済と株式総数の半分以上が1日で売買されてたりします。
すごいですねぇ。
アイフル(株)の全株式が、2日に1 回転の頻度で、売買されているわけで、とんでもないことです。
ちなみに、四季報で確認してみたところ、アイフル(株)の特定株比率は45.8%だそうですので、
浮動株比率は 54.2% いうことになります。
アイフル(株)は、1月に入って 発行済株式総数の45%が売買されているわけですが、
これは 54.2%の浮動株のうちの約8割が、毎日、売り買いされていることになります。
ところで、
この時系列データを整理した上の表を眺めていると、
今年に入ってから、発行済株式総数に占める出来高の割合が10ないし20%増えていることが分かります。
その比率をグラフ化してみるとよくわかりますが、昨年12月と今年1月では、グラフに示された山の形と頂き高さの状態が違っています。
昨年12月では、よく出来た日でも、やっとこさ 30 %となっている日が1日あるだけです。
他方、今年1月に入ってからは、ほとんどの日で、発行済株式総数に占める出来高の割合は45%以上。
35%の日が1日あるだけです。
12月と1月では状況が明らかに違ってます。
今年1月の状況については、単に、最後の過熱状態にあるだけがという意見の方もお見えでしょう。
ですが、「毎日、全ての株の半分が、売買されている状態が 1 週間以上、続いている」という事態は余りに異常です。
これまでとは環境が変わったため、そんな状態が出現することになったと理解するのが正しいのではないかと思います。
今年1月から、信用取引の証拠金規制が緩和され、
保証金を他の信用取引に利用し、1日に何度も売買できるようになりました(日経電子版の昨年10月11日の記事「信用取引の証拠金規制、13年1月から緩和 」 )。
アイフル(株)の異常な出来高ですが、
この信用取引規制の緩和によって、デイトレーダーがアイフル(株)を頻繁に売買をし、
それによって、出来高が異常に膨んでいる
ということではないでしょうか(日経電子版の今月1月8日の記事「 出遅れ個人マネーが流入、新興株市場熱く 日経平均下落も「相場は堅調」参照)。