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簡易鑑定装置とは「ガスクロマトグラフ」のようです [報告]

大阪府警薬物対策課が、昨年3月29日に、愛知県警豊橋署と同じような理由で、誤認逮捕をしていたことが分かりました(共同通信の2012年3月30日の記事「大阪府警、覚せい剤容疑者を釈放 本鑑定で陰性」)。

この共同通信の記事によりますと、

大阪府警薬物対策課は、誤判定をした原因が分かるまで、

各署に配備する簡易鑑定用の機械全20台

の使用を見合わせることにしたということです。

大阪府警薬物対策課が、

各署に配備する簡易鑑定用の機械全20台

と、豊橋署の誤認逮捕の記事に出てきた「(愛知)県内8署にある同じ簡易検査装置」は

同一の物だと推測できますが、

やはり、具体的には、どのようなものかが、はっきり分かりません。

この大阪府警薬物課の誤認逮捕について、共同通信以外の他紙では、どう報じているかを 新聞・雑誌記事横断検索を使って確認をしてみました。

毎日と読売の記事がありましたが、

読売新聞の「覚醒剤使用容疑で逮捕 正式鑑定「陰性」 → 釈放」(2012年3月31日大阪朝刊31頁)という記事は、次のように報じています。

「 同課によると、29日未明、『覚醒剤を使用している』と男性の知人から110番があり、府警住吉署員が男性宅に駆けつけたところ、男性は使用を認めた。

任意同行を求め『ガクスロマトグラフ』という機器で尿を簡易鑑定すると陽性反応が出たほか、両腕に注射の痕もあったことから、同日午前3時ごろ、同法違反容疑で緊急逮捕した。(中略)

ところがその後、府警科学捜査研究所で正式に鑑定したところ、「陰性」と判明。男性を同日午前11時50分に釈放した。」

何だ、「簡易鑑定用の機械」(=「簡易鑑定用装置」)とは ガクスロマトグラフ のことだったんだ。

科学警察研究所での本鑑定と、同じ検査を、簡易鑑定と称してやっていたんですね。

でも、簡易検査の際、ガスクロマトグラフで検出された アンフェタミンや,メタンフェタミン などの成分は、

科警研の検査がされる数時間の間に、なぜ、消えてしまったのでしょう。

          

大阪府警薬物対策課は「ガスクロマトグラフ」が誤判定をした原因を調べるということでした。

10ヶ月以上経過していますので、調査は完了しているはずですね。

また、愛知県警も、

県警は、県内8署にある同じ簡易検査装置の使用を中止し、原因を調べる。

ということです(今月18日の中日新聞 Chunichi Webの記事「豊橋署、男性逮捕後に釈放 覚せい剤成分を誤判定か」 )。

大阪府警と愛知県警のガスクロマトグラフが誤判定をした原因について、

新聞が取材調査をして報道してくれることでしょうから、それを待ちたいと思います。