商工中金の不正融資 [感想]
小規模企業共済から契約者貸付を受けようと思い、昨年、商工中金の支店に行ったことがありました。
その支店に行ったのは10年振りぐらいではなかったかと思います。
行員の平均年齢が高く、男性が多いという感想を持っただけでなく、
店舗が古いということもあるのだと思いますが、何となく空気が澱んでいると感じました。
同じ政策金融機関でも、国民生活金融公庫を母体とする 日本政策金融公庫 の方は、 国金(コッキン)の際とは違って、お洒落になり、行員も若く、シャキとしているという印象なのですが、
商工中金の雰囲気が それと余りに違っているのに驚きでした。
例えて言えば、両者は、少し前の田舎の信金支店と、現在の都市部のメガバンク支店と言ったところでしょうか。
「どうして商工中金も日本政策金融公庫に合流させないんだろう」
とその際、強く思いました。
そんな商工中金に、通商産業大臣、財務大臣、金融庁長官から、業務改善命令が昨日9日に出されたということです(朝日新聞DIGITAL2017年5月9日(「商工中金に業務改善命令 政策金融で初 不正融資問題」)。
融資実績を盛るため、組織的に、全社的に、書類の改ざん等をして不正な融資が行われていたことについてのものだということですが、
消える運命をはね除けるため、不正をしたというだけなのでしょう。
商工中金の不正は、第三者委員会の発表では 35支店、816件の不正があったということです(日本経済新聞2017年4月25日「商工中金の不正融資、35支店816件 第三者委発表」)。
第三者委員会の調査報告書の「別紙 調査結果一覧表」(156頁の次)には 不正があった35支店の支店が掲載されていますが、その2頁目の名古屋支店の欄を見てみると、27口座で不正があった第三者委員会は判定しています(下に第三者委員会の調査報告書「別紙 調査一覧表の2頁目を引用させていただきます。)。
276件の池袋支店、239件の鹿児島支店は別格として、名古屋の27件は、28件の不正があった横浜に次ぐ不正の件数ということになります。
やはり澱んでいたということですか。