訴訟してみたところ [感想]
今日は今年2月12日のブログ「『覚書』が存在しないとは、どうやって検証したんだろう」の続きです。
愛知県に訴訟を起こしてみたところ、
「津田監督については、検証委員会委員によるヒリアング調査が行われ、その過程で検証委員会委員が口頭で本件文書について聞き取った。すなわち、津田監督が個人の立場で、本件記述で触れられているような内容の文書を不自由展実行委員会と取り交わしていたという趣旨のことを津田監督から聞き取ったものであるが、聞き取りの際に、検証委員会委員は、津田監督から、本件文書の提示は受けておらず、写しの提供も受けていない。」
との愛知県の主張が戻ってきました。
文書はないにしても、何らかの録音は残しているだろうと考え、再度、
「県民文化局文化部芸術課管理の「あいちトリエンナーレのあり方検討委員会調査報告書」中の2019年12月18日付け「『芸術の不自由展・その後』に関する調査報告書」75頁の記載に関連した下記文書
記
あいちトリエンナーレのあり方検討委員会が、津田大介氏ら関係者からヒアリングをした際のヒアリングの内容を録音した録音物、ヒアアリングの内容の録音を反訳した反訳物ないし反訳内容を要約した文書」
の開示請求をしてみました。
先程その請求に対し、
「開示請求に係る行政文書を作成又は取得していないため」
との不開示理由を記した「行政文書不開示決定通知書」が郵送されてきました。
「県予算を使った上で、ヒアリングした記録を何も残さず、調査を終えていることになるが到底容認できるものではない。愛知県民が知ったらいい加減さに驚くだけでなく立腹し、税金の無駄使いと強く指弾するだろう」などと、言いたくれを書いた準備書面を提出しましたが 負け犬の遠吠え。
稗田阿礼 並の記憶力の委員がヒアリングをされたわけなら仕方がない。
(令和3年7月14日 追加)
先ほど、口頭弁論があり、訴えを取り下げた。
「検証委員会委員全員が、ヒアリングの際全員立会い、同一の情報を委員全員が共有したので、記録化は不要だった」いうことを言うのであろう。
検証委員会が雑な組織であったことを露呈しているだけだろう。
まぜ込まれたら、分からんわな [感想]
愛知県議会の平成31年2月定例会で、平成31年度愛知県一般会計予算が議決されています。
愛知県公報を見てみると、平成31年3月22日に知事が告示しています(平成31年3月22日付け愛知県公報 )。
平成31年度愛知県一般会計予算上、あいちトリエンナーレ2019関係事業費の歳出は 652,222千円 でした。
下表は、愛知県の「平成31年度当初予算の予算議案及び予算に関する説明書」の「予算に関する説明書」「歳出2 [PDFファイル/1.98MB]」の113、114頁をくっつけて見やすくしたものです。
あいちトリエンナーレ2019の関係事業費については、重要施策の概要の「第4(6) 文化・スポーツの振興 [PDFファイル/561KB]で、
あいちトリエンナーレ2019関係事業費
652,222 千円
開催時期 平成31年8月1日~10月14日
開催場所 愛知芸術文化センター
名古屋市美術館
四間道・円頓地地区等
豊田市内
と施策の概要説明がされています。
愛知県議会で平成21年度一般会計予算が議決された5日後の平成31年3月27日に、あいちトリエンナーレ実行委員会運営会議では、愛知県の負担金を 652,222千円 とする 同会の平成31年度事業計画を承認しています。
なぜ、減らす。
不合理極まりません。
愛知県議会の、令和2年11月11日開催された「令和2年一般会計・特別会計決算特別委員会」で、あいちトリエンナーレ2019の決算に関して質疑がされています(議事録)。
愛知県議会で議決された平成21年度一般会計予算の歳出予定額の 652,222千円 を、あいちトリエンナーレ実行委員会が減らして負担金支払いを求めていたなんてこと知らないだろうから、決算委員会でその点について質疑など出ていません。
混ぜ込まれたたら分からないわなぁ。
愛知県への負担金交付申請額が 1億1700万円減らされた理由(推論) [感想]
あいちトリエンナーレ実行委員会は、平成31年3月27日開催の運営会議で、平成31年度事業計画を承認しました。
運営会議で承認された事業計画は、
愛知県の負担金 652,222千円
名古屋市の負担金 171,024千円
というものでした。
しかし、その承認決議の2日後の平成31年3月29日に、
あいちトリエンナーレ実行委員会は
愛知県に対して、652,222千円ではなく、
535,222,千円
を交付するよう申請をしています(愛知県負担金.pdf)。愛知県の負担金が1億1700万円減っている内容の申請をしているということになります。
名古屋市への交付申請額の方は、平成31年4月1日に 171,024,000円で、あいちトリエンナーレ実行委員会の運営委員会で承認された金額どおり変わりません(名古屋市負担金.pdf)。
なぜ、あいちトリエンナーレ実行委員会からの、愛知県への負担金申請額が、運営委員会が承認した日から、たった2日で、1億1700万円減額して申請されることになったのかが 理由はまったく不明です。
また、減額幅が 1億1700万円なのは、何故なのでしょう。
あいちトリエンナーレ実行委員会が「2019年度あいちトリエンナーレ実行委員会収入内訳」(あいトリ2019-収入内訳.pdf)に当初予算として挙げている「国庫補助金」127,000千円の内訳である「文化資源活用事業費補助金」、「文化芸術創造拠点形成事業費補助金」、「団体助成金」に関する申請書の開示を愛知県から行政文書開示請求により受けました。
下表が、開示してもらった結果をまとめた表です。エクセルも添付しておきます(国庫助成金等(あいトリ2019).xlsx)。
国庫助成金等の申請先と申請額は、
① 一般社団法人自治体国際化協会へ 1,750,000円と1,000,000円、
➁ 一般社団法人地域創造へ10,000,000円、
➂ 文化庁へ6,300,000円、16,587,000円、1,000,000,000円
というものでした。
総額は135,637,000円で、127,000,000円ではありません。
予算として上げられている「文化資源活用事業補助助成金」は、金額からして、文化庁の1億円ということなのでしょう。
「文化芸術創造拠点形成事業費補助金 16,000,000円」とはどれなんでしょう。
また「団体助成金 11,000,000円」とは、採択された、一般社団法人地域創造へ10,000,000円と不採択であった一般社団法人自治体国際化協会の100万円ということなのでしょう。
あいちトリエンナーレ実行委員会が、愛知県に対して負担金申請額を減額した 1億1700万円は、」国庫補助金等1億2700万円」の全額から、一般社団法人地域創造からの助成金1000万円を差し引いた金額と合致します。
それが理由だったのではないかと想像しました。
小切手の振出人 [感想]
NHK/NEWSWEBが、リコールの会の田中孝博事務局長が広告関連会社に『リコール活動団体の名称を振り出し人にした小切手』を手渡していたと報じています(2021年5月22日 0時10分「リコール署名偽造 “活動団体振り出しの小切手を作業代金に”」)。知りませんでした。
記事は、
「会社関係者によりますと、去年10月下旬のアルバイトの作業が始まる直前、書き写し作業の代金の一部として田中事務局長からリコール活動団体の名称を振り出し人にした小切手を手渡されたということです。
会社は小切手を銀行で換金し350万円が支払われたということで、警察は代金の出どころなどを調べています。」
と報じています。
Q 銀行は、権利能力なき社団の政治団体と 当座借越契約 をしてくれるの ? 小切手帳をくれるの ?
記者は小切手など見たことなどなくて、取材対象者のしゃべくりをそのまま記事にしたということなのでしょうが、佐賀での偽造が発覚したのは3ケ月以上前のこと。小切手の仕組みを調べる時間は十分です。
デスクも何も言わずに通したことになります。
NHKが報ずる報道のレベルとして、レベルが低すぎではないでしょうか。