2年前の「表現の不自由展」中止事件 を検証した、あいちトリエンナーレのあり方検討委員会報告書 には、「あいちトリエンナーレ実行委員会事務局」という表現が出てきます。

データ・図表集の43頁に、脅迫メールが愛知県庁とあいちトリエンナーレ実行委員会事務局にあったことが書かれていますので、あいちトリエンナーレ実行委員会事務局が存在していたことは確認できます。




 

  さて、あいちトリエンナーレ実行委員会の役職者と、愛知県の役職者との重なり合いについて、データ・図表43頁では、

   あいトリ          愛知県

    会長       --知事

 運営会議委員 --県民文化局長  

   幹事会幹事 -- 文化部長

 事務局長    -- 芸術文化センター長 


   参与         -- 美術館長

 事務局次長  -- トリエンナーレ推進室長 

と整理しています。

  

あいちトリエンナーレ実行委員会の役職者の方々は、知事を筆頭とする愛知県職員の偉い方が兼務していることが分かります。

   

  また、あいちトリエンナーレ実行委員会の事務局次長を兼務する、愛知県職員である「トリエンーナーレ推進室長」については 40頁で、トリエンナーレ推進室の組織図を示し、推進室長には46人の部下がいることを明らかにしています。

   

組織は、

   トリエンナーレ推進室長

   ↓

  主幹

   ↓

 (調整グループ)15人

 (事業第一グループ)19人

 (事業第二グループ)11人

ということです。

  

    

  あいちトリエンナーレ実行委員会は、事業の実施団体です。外注先にやらせるにせよ、進捗状況の管理などを行うためにマンパワーが必要になり、そのためにあいちトリエンナーレ実行委員会には事務局員 が存在していることになります。 役職者が何をやれるわけではありません。

   

そう考えてみると、データ・図表集の39頁のあいちトリエンナーレ実行委員会の組織図に、「事務局員何名」とかの記載がないのは奇異に感じます。

     

   しかし、あいちトリエンナーレ実行委員会の財務諸表では、「臨時雇賃金支出」といった記載は見つけることができるのですが、職員への恒常的な、職員への給与支払が見当たりません。

   

あいちトリエンナーレ実行委員会は、毎年、毎年、それなりの事業費を支出する事業を継続して行っているわけで、この点も奇異に感じます。  


   

    

  そのように考察していくと、あいちトリエンナーレ実行委員会の事務局とは何なのであろうかという疑問を持ちます。

一番手っ取り早いのは、愛知県のトリエンナーレ推進室の推進室長以下46人の職員=あいちトリエンナーレ実行委員会事務局職員という理解なのですが、いろいろ問題がありそうです。


    


  

(参考)

あいちトリエンナーレのあり方検討委員会調査報告書

データ・図表集(表紙,26,30,39,40,41,43pの抜粋)