東京高裁で、東電OL殺害事件の再審決定が出たということです。

時事通信の速報(「東電OL殺害で再審開始決定=「第三者が犯人の疑い」―ネパール人受刑者・東京高裁」)によりますと、東京高裁(小川正持裁判長)が、

鑑定では、被害者の体内から採取された精液のDNA型が、殺害現場に残されたマイナリ受刑者とは別人(X)の体毛と一致。被害者のコートの血痕などにもXのDNA型が含まれると考えられるとされた。

高裁は決定で、こうした鑑定結果などから、Xが現場の部屋で被害者と性交した後に殴って出血させ、コートに血が付着した可能性があると指摘。「被害者がマイナリ受刑者以外の男と現場の部屋に行ったことは考えがたい」とした確定判決の判断に、疑問が生じたと認定した。

確定判決は現場のトイレで発見されたマイナリ受刑者の精液を有罪の根拠としていたが、決定は新たな精液の実験結果や、被害者の手帳の記載などから、「(同受刑者が)性交したのは事件当日より前だった疑いがある」とした。

その上で「新証拠が公判に提出されていれば、有罪認定されなかったと思われる」と結論付け 

て、再審開始を決定したと報じています。

この決定に対しては、ゴビンダ・プラサド・マイナリさん以外の人のDNA型が検出され、第三者が関与した可能性が浮上していたわけなので、順当な判断なんだろうなと感想を持ちました。

ところで、東京高裁が再審の可否の決定は7日(木)午前10時過ぎに出される見込みと報じられていました(産経「 東電OL殺害事件、6月7日に再審判断 決定は午前10時過ぎ」など)。

ですが、先程の時事通信の記事の配信は「 午前10時7分 」となっています。

再審開始決定の決定書を借り受けて、決定書を読み込んで、記事を午前10時7分までに書き上げることは物理的に不可能です。

時事通信の記者は、原稿案をいくつか作成しておいたのでしょうか ?   何か、変ですね。

よもや、東京高裁が、当事者(弁護人と検察官)への決定の告知前に、時事通信に決定書ないしその要約を渡しているというようなことはないですよね。