デング熱は、日本でも、ヒトスジシマカを介して、ヒト から ヒト に感染をすることになります。
下図は、国立感染症研究所作成平成26年9月12日付「デング熱国内感染事例発生時の対応・対策の手引き 地方公共団体向け(第1版)」に添付された「図5 デング熱確定症例探知後のシナリオ例」(26頁目部分) ですが、
この図では、
地点X でデングウイルスに感染をした 感染者 Aが、移動した地点Yで 蚊を介してデングウイルスを E、F、G に拡大感染させる(?)
ということを示しています。
図は、デング熱感染者発生後の各ステップごとにおいて、保険所等が何をすべきであるかについて説明した手引きの解説部分(同手引10~12頁)の理解を助ける ポンチ絵 ということになるようですが、
なぜかしら、厚労省がホームページで掲載している 手引き の方では 図は割愛され、載せられていません。
手引きは、本来、「図4 国内感染が疑われるデング熱確定症例が探知された後の地方自治体と国の役割」(同手引25頁)、「図5 国内感染が疑われるデング熱確定症例探知後のシナリオ例」(同26頁)、「表3 蚊成虫防除用殺虫剤」(同27頁)、「表4 蚊幼虫防除用殺虫剤」(同28頁)の4頁が追加された28頁のものですが、厚生省の載せている手引きではその4頁部分が欠落した24頁のものとなっています。
ポンチ絵などなくとも、行政(厚労省)が
地点Xで野外活動をしていた感染者が、地点Yに移動して感染を拡大させる
というシナリオを前提に防疫を進めるであろうことなく 当たり前のことで、手引きを読むまでのことではないとも言えます。
ましてや、手引きの本文(10~12頁)では、それを前提としたと説明が事細かになされています。
とは言うものの、世の中には 色々な方がいます。
この図を示して、
厚労省も、公園を移動している路上生活者が デング熱の感染源でデング熱を拡大させていることを認めている
などとの誤った言説や、流言蜚語 を撒き散らす人が出てこないとも限りません。
なので、それを恐れてのことなのかもしれないのかなと思ってしまいます。