先週、速記が入る民事証人尋問をしましたが、3日で証人尋問調書が手元に届いたのには驚きました。

 

尋問は火曜日午後の3時間分でしたが、それが謄写を経て、金曜日の午後に届きました。   

速記でも、手元に届くのは3週間ほど先かと思ってましたし、書記官も同様なことを言っていました。 

 

こんなに早いのは、速記録をリアルタイムで反訳し、手直しして完成させたからだと思われます(日本速記協会HPの石渡照代氏の「裁判員制度と速記録」参照 )。

 

 

民事の証人尋問では、証言を録音し、それを業者に反訳してもらうという形で証人尋問調書の作成が行われていますが 

この録音反訳の競争入札での落札価格は 1時間あたり9,200円 あたりのようです。

外注なので労務管理も不要です。2,000時間をフルで反訳させても184万円にしかなりません。

速記官の養成を中止したのも、組合対策というわけではなく、そんな理由からなのでしょうね。

 

とは言え、その後、裁判員裁判制度の導入という想定外の事態となったわけですから、見直しが必要ではないでしょうか(栃木県弁護士会2015年5月14日「裁判所速記官の養成再開を求める会長声明」参照)。