紳士服のチェーン店は、異業種への参入が急だということです(J-castニュース「紳士服店、続々『焼き肉』『カラオケ』に変身  市場縮小のなかの『多角化』事情」)。 
    
粗利率60% と言われている紳士服業界でも、少子高齢化によるマーケットが縮小していくことへの対策が必要かつ急務というわけです。
      
   
異業種参入が進んでいる AOKIホールディングス の場合ですと、漫画喫茶「快活CLUB」、カラオケボックス「コート・ダジュール」、ブランド結婚式場「アニヴェルセル」を運営していて、非スーツの売上は 約4割 になっているそうです。
     
    
紳士服チェーン首位は「洋服の青山」を展開する青山商事ですが、青山商事は多角化が遅れており、非スース売上は 約2割に過ぎなかったそうです。
 
そのため昨年12月に、靴の修理や合鍵を手掛ける「ミスターミニット」を運営する「ミニット・アジア・パシフィック」を、投資ファンドのユニゾン・キャピタルなどから、100億円を超える取得価格で買収したのだと言われています(日経「青山商事、収益多角化と海外開拓狙う  ミスターミニット買収」)。 
 
 
日経の記事によると、ミニット社の2015年3月期の売上高は113億円。
 
青山商事の買収価格は100臆円超ということでしたので、ミニット社の年間売上高が買収価格であることになります。えらく高いのではないかと、最初は思ったのですが、たまたま「何年分かの利益」≒「年間売上高」という金額になっただけのことなのだろうと思い直しました。
     
えらく儲かっている会社の買収価格は こんなことになるのでしょう。
    
    
ミスターミニットのホームページの店舗検索のページには 「約300店舗を展開している」と書いてありますので、1 店舗当たりの年間売上高は、概算、
    
 
113臆÷ 300店舗≒ 3766万円
   
ということになります。
   
数坪の敷地で月換算 300万円  の売上げを叩き出しているわけですから、人件費等の諸経費の支払いを勘案したとしても、相当 儲かっていそうだとの想像ができます。