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「多様な正社員」は、限定正社員のこと? [検討]

先月14日に閣議決定された、アベノミクスの「第三の矢」である “日本再興戦略”  では、

「『多元的で安心できる働き方』の導入促進」が雇用制度改革の一つの柱とされています。

日本再興戦略の文中、「『多元的で安心できる働き方』の導入促進」について、

〇 「多元的で安心できる働き方」の導入促進

・職務等に着目した「多様な正社員」モデルの普及・促進を図るため、成功事例の収集、周知・啓発を行うとともに、有識者懇談会を今年度中に立ち上げ、労働条件の明示等、雇用管理上の留意点について来年度中のできるだけ早期に取りまとめ、速やかに周知を図る。これらの取組により企業での試行的な導入を促進する。

・業界検定等の能力評価の仕組みを整備し、職業能力の「見える化」を促進する。

との計画が記されています(31頁)。

ですがこの、普及、促進を図る『多様な正社員』とは、どんな社員のことを言っているのか、その記述が全くありません。

新聞報道では、『多様な正社員』とは、「限定正社員のこと」であるかのように、何となく報じていますが(今月3日のSankei Biz「【ビジネスアイコラム】ジョブ型正社員 非正規の雇用安定促せ」)、

何となくはっきりしません。

      

ところで、「限定正社員」という言葉自体、今年の4月頃から使われるようになった言葉のようです。

例えば、日経新聞は3月中旬には、「限定正社員」のことを、「限定正社員」ではなく、「準正社員」と表現していました(今年3月14日の日経Web 「『採用準正社員』採用  政府がルール」参照)。

産業競争力会議で使われ、広まったよう。

 

今年3月25日開催の第4回産業競争力会議で、田村憲久厚生労働大臣は次のような発言をされています。

現在、雇用が安定し処遇も高いが、働き方の拘束性が高く長時間労働等の課題がある正社員と、雇用が不安定で処遇が低く、能力開発の機会が少ないといった課題がある非正規雇用の労働者という働き方の二極化が課題として指摘されている。

このため、働き方の二極化を解消し、雇用形態にかかわらず、安心して生活できる多様な働き方が提供される環境を整備する。

具体的には、勤務地を限定した正社員、職務や職種を限定した正社員、短時間正社員、専門職型派遣等の多元的な働き方の普及・拡大を図っていく。(議事要旨7頁)

ここから、「職務等に着目した『多様な正社員』 」とは、

勤務地を限定した正社員、職務や職種を限定した正社員、短時間正社員、専門型派遣 等

のことだということが分かりました。

下図は、田村厚労大臣が第4回産業競争力会議に提出した資料(「成長のための労働政策」)ですが、やはり、そこでも、「二極化」から「多元的」として、

・勤務地限定正社員、 ・職務、職種限定正社員、 ・短時間正社員、 ・専門型派遣 等

を挙げています。

 多元的な働き方の普及・拡大.jpg

「多様な正社員」とは、広く、「非正規労働者」の「正社員化」のことを言っているとの理解が正確なようです。


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