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5月機械受注統計 [検討]

内閣府が10日、平成26年5月実績の機械受注統計を発表しましたが、国内民需(船舶・電力を除く)は、5月は前月比-19.5%の 6,863億円という結果でした。

 

2月以降の国内民需(船舶・電力を除く)の推移を見てみますと、

2月 7,863億円

3月 9,367億円(前月比+19.1%)

4月 8,513億円(前月比-9.1%)

5月 6,853億円(前月比-19.5%)

ということでした。

 

グラフと数値から追っていけば、機械受注の国内民需(船舶・電力を除く)は、

消費税の増税前の駆込需要で 3月は激増、一転、4月は消費税増税のため落ち込み。5月になっても増税の影響から抜け切ることができないどころか、落ち込みが拡大。

との判断が、素人でも 出来そうです。 

 

(下図は内閣府のホームページ「平成26年5月実績:機械受注統計調査報告」からいずれも引用したもの。)  

平成26年5月実績:機械受注統計調査報告:民需(船舶・電力除く).jpg

 

 平成26年5月実績:機械受注統計調査報告(主要受注者別機械受注額).jpg

 

ところで、ロイターがまとめた民間調査機関(27社?)の事前予測は、

予想中央値    前月比 +0.7% 

最大値         前月比 +6.4%

最小値         前月比 -4.6% 

というものでした。

前月比-4.6%が正解に一番近かったことになりますが、それでも実際とは 10%以上、開きがあります(ロイター2014年7月4比「再送-指数予測=5月機械受注は前月比+0.7%、反動減が尾を引き反発は弱め」)。

プロでも こんなもの という一例です。 

 

機械受注統計は 景気の先行指数 と言われていますが、 

多くの専門家と称する人たちが言っていた

消費増税の影響は軽微で一時的

との言説は、根拠のない楽観 に過ぎない可能性が高いと思っていた方がよさそうでしょうか。

 

こんな中、 本心で言っているかどうかは知りませんが、

「消費増税の影響から抜け出す7、8月くらいには機械受注も堅調な数値に戻るだろう」 

との超楽天的な意見を述べられている方もいないではないようです(ロイター2014年7月10日「5月機械受注は過去最大の減少幅、4-6月GNPは設備投資も減少か」中の野村野村證券の方のコメント)。  

このようなコメント、

 「予測について個人的な見解を述べただけなので、予想が当たろうが外れようが関係ない」

という割り切りがなければ言えないのではないかと思います。

元々、人前に出てきてコメントをする専門家という人は そのような徳性の人たちばっかということなのでしょうか。

 

リフレ派の高橋洋一先生は、消費税増税による消費の落ち込みを強く指摘されていましたが(J-castニュース2014年7月10日「高橋洋一の霞が関ウオッチ 『悪い』経済指標を無視するな  景気は『アベノミクス前』に戻った?」、現代ビジネス2014年6月30日「過去33年でワースト2! 消費税増税がもたらした急激な消費落ち込みに政府は手を打てるか」 )、  

残念ではありますが、こちらの方が正しいそうですね。


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