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Nシステムのデータ保存期間 [検討]

21日公開の映画 「凶悪」 が おもしろいと聞いたので見てきました。

リリー・フランキーさんの演技もよかったですが、ピエール瀧さんの演技に痺れました。

原作を読んでから行くといいよ」と聞いていたので、原作を読んでから出掛けました。

原作と映画は、よく似ているけど別物という印象です。

    

ところで、原作の中で、警察が 「Nシステム」で、足取りの裏を取ったことについて、数行、触れていました。

(茨城県警は平成17年10月に、殺人の余罪の上申を受理し、捜査を開始したのですが、)

平成12年8月の殺人の件について、警察が

「供述どおり、これらの車が水戸から笠間にいたる国道五〇号線の水戸市大塚近辺を走っていたことが、Nシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)で確認され、裏づけがとれた」

との部分のことです(文庫本208頁)。

余り考えたことなどありませんでしたが、Nシステムのデータは

少なくとも、5年(平成17年-平成12年=5年)は保存されている

ことになります。

結構、長く保存するんですね。

    

Nシステムのデータの保管期間は、どれだけなのでしょう。

平成10年5月22日開催された衆議院建設委員会で、バンソウコウ大臣の 赤木徳彦議員の質問に対し、

岡田薫警察庁刑事局刑事企画課長(当時)は次のように答弁をしています。

〇 赤城委員

犯罪捜査に係るデータのみを使い、そのほかのデータについてはどのようになるのでしょうか。消去されるのでしょうか、保存されているのでしょうか。

〇 岡田説明員

 一定期間保存をいたしまして、一定期間を経過するとそれが消去される、こういうシステムになっております。

結局、「一定期間保存される」と述べているだけで、その期間は明らかにされていません。

    

新聞報道も当たってみましたが、保存期間が何年であるかを記した記事は見当たりません。

    

警察庁は2008年(平成20年)11月に、Nシステムに記録された通過車両データなどの取り扱いに関して、県警などに通達を出しているということですが、

この通達の情報公開請求に関し、

新潟県情報公開審査会は2011年(平成23年)2月4日に答申を出しています。

答申は、結論として、

通過車両の保存期間の非公開は妥当

としているようてす(読売新聞2011/2/7東京朝刊31頁「県警文書『公開すべき』答申 Nシステムに関する警察庁通達=新潟」)。

    

データ保管期間は、犯罪捜査のため秘匿されなければならないということで、誰も触れないということのようです。 

    

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