アマゾンのデータベース・マーケッティング に やられっぱなし [感想]
今年 2013年 の流行語の一つは、
「統計(statistics) 」あるいは「統計学」
ではないかと私は思っています。
と言うのも、今年1月下旬に出版された 西内啓氏著 「統計学が最強の学問である」が、この手の本としては珍しく、ベストセラーとなっています。
その後も 二匹目のどじょうを狙った、タイトルに「統計」や、「統計学」という用語が付けられている書籍が
売れているかどうかは知りませんが、何十点も出版されていて、
本屋の棚には、「統計」のコーナーが作られていたりします。
「統計学が最強の学問である」自体、アマゾンのカスタマーレビューは140 となっています。結構な書評数です。
そんなわけで、今年は、「統計」(「統計学」)が 流行語の一つであったと思うわけです。
流行りに伝染してしまうのは、ビジネスマンの方だけでなく、それは私も一緒です。
アマゾンは、そんな私の弱いところ(「『統計』という言葉に弱いということ。」)を突いて、
タイトルに「統計」や「統計学」が付いた本を、いろいろ 「お勧め」といって紹介してくるので 困ってしまいます。
データベース・マーケィングというやつですが、結構、お勧めに 引っ掛かって注文してしまいます。
アマゾンの思う壺だということは分かっているのですが 抗しきれません。
数日前も、「結婚できない理由は、統計で答えがでている」という本を注文してしまい、
品物が届いて、何でこんな本を注文したのかと後悔してしまいました。
この本ですが、
結婚相談所をやっている方が書いた婚活の本で、
統計なんて(ほとんど)関係などない、どういうタイプの人が結婚できないか等々、婚活の心得が書かれているような本でした。
振り返ってみて、何の目的で買ってしまったのか分かりません。
この本、「年収が多いほど、未婚率が低い」との知見に触れています。それを得られたことだけは収穫でした。
あとは駄目でしたが。
下図は、「結婚できない理由は、統計で答えがでている」29頁に掲載された表を引用したものです。
男子(20~49歳)、女子(20~49歳)の未婚率が、所得の多寡によって、どのようなパーセンテージを示すかを、厚生省『人口問題に関する意識調査』(1995年)に基づきサンセイ長寿社会研究所が作成したグラフということになるようです。
なるほど。
ただ、このグラフの正確性ですが、引用されている元データを見つけることができませんでした。
そのため、内容の正確性については確認ができまておりませ。
よく似た調査に、
インターネットによるアンケート調査をベースとした、内閣府が平成23年3月に作成した「結婚・家族形成に関する調査」というものがあります。
第二章Ⅰ.2.(1)の ④ 年収別 婚姻・交際状況(15頁部分) の箇所に、
20代、30代の男女の既婚率等を、収入ごと( 「300万円未満」、「300万円以上400万円未満」、「400万円以上500万円未満」、「500万円以上600万円未満」、「600万円以上」)に分類をした表
が掲載されています。
本のグラフの方では、男女とも、所得が300万円以上では、綺麗な、右下がりの波形となっていますが、
内閣府の方はちょっと違っているようです。
最後に、誤解されている方がおみえになるかもしれないので、弁明しておきますが、
私は妻子持ちで、独身ではありません。
婚活のため、「結婚できない理由は、統計で答えがでている」を買ったわけではありませんので、あしからず。
そんな私か本を買ってしまうほど、「統計」という言葉に私が弱いということですし、
「データベース・マーケッテング」という マーケッティグ手法が有効だということを証明しているのことになるのでしょう。
お久しぶりです。最近ウォーレンバフェットの自伝を読み返したんですが、彼が少年期の時に、人間関係に悩んでカーネギ―の「人を動かす」を読んで痛く感動した話が書かれてました。普通ならなるほど、いい事書いてあるで終わると思うんですが、バフェット少年は、そこに書かれてる30のルール(例えば批判、避難、苦情は禁物とか)について、すべて数字的裏付けを付けるため、友達を使って、ルールに従った場合従わなかった場合どうなるか詳細なデータを集めていたといいます。
まもなくルールが有効であるをことを確認した彼は並はずれた集中力でこのプロジェクトを推進したそうです。ただし、簡単に実行できるものとできないものがあるから、トライ&エラーを繰り返したそうです。正直この話を読んで、私も「人を動かす」は読んだことはあるけど、こんな使い方する人がいるんだと正直驚きました・・・統計って大事ですね。
by ひろ (2013-11-27 16:17)
ひろさん、お久しぶりですね。
バフェットの話、「オマハの賢人」は流石に違いますね。「観察」と、その結果の記録(「統計」)、記録の分析評価は、それぞれが表裏の関係にあると思います。「統計」もそうですが、その前段階の「観察(眼)」と言うか、原動力となっている「好奇心」が、とても大事ではないかと私も思うようになってきました。
バフェットは、バイアンドホールドの権化のように言われますが、前提には、観察に基づいた目利きがあるわけで、俗に言われているような意味とは ちょっと違うんですよね。
by tomo-law (2013-11-28 07:35)
たしかに先生の言われる通りですね
バフェット氏が40代の時に自身が新聞社に持ち込んで調査した記事が「ピューリツァー賞地方調査特別報道賞」を受賞してしまうくらいですから、「観察眼」という意味でも並はずれたものがあるのだと思います。(持ち込んだ当初は、たいして重要な記事だと思われてなくて、新聞社に相手にされていなかったようです。)
by ひろ (2013-11-30 08:57)
ひろさんがお話される バフェットの逸話を 聞いていたら、無性に、「スノーボール(上)、(下)」が読みたくなりました。
まだ、買っていなかったので、ヨドバシドットコムに急ぎ注文することにしました。
( ケチな話ですが、ヨドバシのポイントが、3500ポイントも溜まっていたので、残り2500円で、上下巻を揃えることができるからです、3%の還元でも、塵も積もれば、大きいですね。)
by tomo-law (2013-11-30 16:20)
ヨドバシドットコムのホームページを見てみましたけど、いろんなものにポイントがあって結構お得なんですね~。あまりパソコンから物を買うことが無かったので、少しビックリしました。(カルチャーショックですw)
私としては、稲盛和夫さんなんかも好きなんですが、単なる投資家じゃない人間ウォーレンバフェットの一面もなかなか味があって好きです。
また機会がありましたら、先生の感想なども教えてください。
by ひろ (2013-11-30 23:21)
ひろさん、了解いたしました。
by tomo-law (2013-12-02 17:22)