期間従業員の争奪 [感想]
今週26日の中日新聞に、トヨタ自動車期間従業員募集の広告が掲載されていました(市北版12頁)。
下がその広告です。
日給は、1年目だと 9,000円~9,800円。
月収は、上の日給の額に21日を掛けた金額に、残業手当や、深夜手当などを加え、
254,400円 ~277,010円
になるというものです。
この広告では、時給がいくらかについては、何も書かれていません。
何となく知りたいと思ったので、
時間外の法定割増率が25%であることを手掛かりに、
期間従業員の方の「基本給の1時間あたりの単価」が いくらなのかを計算してみました。
結果、1,200~1300 円 程度になるようです。
もっとも、期間労働者の収入となるのは、基本給だけではありません。
在籍6ヵ月ごとに5万円の「6ヵ月在職手当」や、
3ヵ月の期間満了の場合は9.1万円、6ヵ月の場合は 32.9万円という内容の「満期慰労金・満期報奨金」が支給されたりします。
また、入社した翌日末に在籍していた場合には10万円の「特別手当」や、
初回契約3ヵ月の更新者には「初回特別手当」として 10万円が支給されることとなっています。
契約を更新し、長く勤めてくれた期間労働者には、いろいろな手当を支給して、優遇をしているようです。
ですので、これらの手当を勘案すると、単価は時間あたり数百円はアップするのではないかと思われます。
ところで、8月28日の広告の 「初回特別更新手当」ですが、
今年5月2日の際の募集広告には何も載っていませんでした(下の今年5月2日の募集広告参照。)。
どうしてなのかと疑問に思ったので、インターネットで調べてみました。
「トヨタで生きる」という トヨタマンさんの2013年7月25日のブログ(「◎ トヨタ 期間従業員に初回更新手当10万円」)によると、
この「初回特別更新手当」は、8月から導入された初めてのもので、それまでなかった手当だということです。
この「初回更新特別手当」ですが、
来年4月からの消費税率がアップすることが決まれば、駆け込み需要で、トヨタ自動車としては追加増産する公算が大きいことになるが、
8月入社の期間従業員が最初の契約を更新してくれれば、忙しくなる年明けの人手を確保できることになる
ことを狙ったものだというです(朝日新聞デジタルの2013年7月31日の記事「トヨタ、8月入社の期間工更新に10万円 増産にらみ」参照)。
だから、8月や、9月の期間労働者の募集広告に、 「初回特別更新手当」というニンジンをぶら下げるというわけです。
最後に、ネットサーフィンをしていたところ、
リーマンショック前である 2006年8、9月に、トヨタ自動車が出した期間労働者の募集広告を見つけました。
広告は、
日給 9,000円~9,800円
月収 254,400円 ~277,010円
ですので、今と全く一緒でした(「トヨタ自動車期間労働者への道」というホームベージの「月々の給料」のページ、同ページ中の「2006年8月27日新聞広告」各参照)。
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