着眼点のいい 過払い広告 [報告]
目のつけどころがとてもいい、過払いの広告 があると教えてもらいました。
下のがそれで、
水道の検針票の裏面を使った広告で、着眼点のよさに感心しました。
いやでも人目を引くので、効果抜群ではないでしょうか。
広告をよく見てみると、司法書士法人のメールアドレスが
http:// 〇〇-law.com
なんて書いてあります。
「司法書士さんて、事務所の名称で 『law』 って使ってよかったんだっけ」
と気になったので、調べてみました。
司法書士さんが、司法書士連合会に対し、事務所の名称を司法書士名簿に記載してくれるよう申請をする際には、その申請する司法書士事務所の名称が、
(1) 他の法律において使用が制限されている名称
ⅰ) 「法律」との文言が含まれているものは不可とする。
(2) 他の資格と誤認されるおそれのある名称
ⅰ)他業種と誤認されるおそれがある文言が含まれている名称は不可とする。
ⅱ)、ⅲ) (略)
(3) 司法書士の品位を害する名称
である場合、司法書士連合会は 司法書士からの名簿記載を受理しないという扱いをしているようです(司法書士連合会会員用WEBサイトの司法書士法人/事 務所名称一覧の「司法書士事務所の名称について」参照)。
ですが、この扱いについて、「司法書士事務所の名称について」では、
「ただし、この制限は 実際上の事務所における表示を制限するものではありません。」
と、(よく分からない) 説明が付記されています。
おそらく、司法書士事務所の名称の制限は、司法書士名簿への記載の申請限りのことだということを 言っているのでしょう。
いずれによせ、メールアドレスでの「〇〇-law」の使用は、司法書士連合会への司法書士事務所の名称の申請とは無関係ですので、上に述べた事務所名称を司法書士名簿に記載しないということとは直接は関係なさそうです。
「〇〇-law」の表示を使用したとしても、司法書士法上の懲戒や、司法書士会の綱紀だけが問題となるだけのようです(司法書士の綱紀と懲戒に関する一般的な理解については「綱紀事件及び懲戒事件の現状と問題点」を参照下さい)。
メールアドレスに「〇〇-law」という表示を使っている司法書士事務所が多くあるということは、「〇〇-law」の表示の使用について、お咎めを受けていないとの推定できますので、
司法書士事務所が、 メールアドレス中で、
「〇〇-law」
との表記を使っている事例があるかどうか調べることにしてみました。
その結果ですが、「law」、「司法書士事務所」をキーワードにしてグーグル検索をしてみると、いくつも見つかります。
この結果ですが、
「お咎めを受ける、『アウト』ではない」という理解が、司法書士の先生方の間ではそれなりに支持されていることになるのでしょうか。
ふと思いついたので、「law」、「行政書士事務所」をキーワードにしてグーグル検索をしてみたところ、
△△-law
というメールアドレスを使っている行政書士事務所が結構あります。
さらに気になったので、「law」、「社会保険事務所」をキーワードにしてグーグル検索をしてみても、やはり同じです。
こう見てくると、もしかしたら、
「law」は、法律事務所だけを表す名称ではない
というのが、弁護士以外の他士業の統一見解なのかもしれません。
先日の「街の法律家」の場合もそうでしたが、士業相互間では、
好むと好まざるとにかかわらず、既に、
バトルロワイアル状態 にある
というのが正しい現実認識なのでしょう、おそらく。
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