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三井住友銀行が農業参入 [感想]

三井住友銀行が、農業に正式に参入すると発表したとのニュースが今週の15日(水)に報じられました(日本経済新聞2016年6月15日「三井住友銀行、農業参入を正式発表  秋田でコメ生産」、「農業金融『独占』に風穴  三井住友銀、農業法人を設立」)。  
    
農業協同組合新聞の記事によると、大潟村あきたこまち生産者協会、三井住友銀行、三井住友ファイナンス&リース、秋田銀行、NECキャピタルソリューションが共同で設立するということです(電子版2016年6月16日「三井住友銀行が農業参入-こまち協会と法人設立」)。
    
   
7月末をめどに、大潟村あきたこまち生産者協会社長の涌井氏を代表にして新法人を設立し、法人は三井住友銀行と秋田銀行がそれぞれ5%を出資し、共同で コメ生産 をするということですが、どの程度の資本の法人を共同で設立するのかすら、報道からは明かではありません。
   
そこで、法人設立に参加する各社が発表しているニュースリリースを確認してみました(三井住友銀行のニュースリリースはこちら。秋田銀行はなし。大潟村あきたこまち生産者協会はこちら。NECキャピタルソリューション、三井住友ファインナス&リースはこちら。)。
   
設立される法人の事業計画にしても、各社のニュースリリースのうち比較的詳しく書かれているものですら、
     
「具体的には、秋田県内で米の生産を行い、大規模営農化に伴うコスト削減や海外を含む新たな販路開拓等を通じた、効率的で収益性の高い農業経営モデルの構築を目指します。」
   
との、具体的であるとはとても言えない、事業計画らしきことしか書かれていません。
      

NECキャピタルソリューションと三井住友ファイナンス&リース のニュースリリース(両社のニュースリリースは同一のもの)には、 【ご参考】農地所有適格法人の概要(予定) として、
   農地所有適格法人の概要(予定).png
と書かれています。
   
   
設立する法人の所在地は「秋田県南秋田郡大潟村字西四丁目 88 番地」ということですが、
   
そこは 大潟村あきたこまち協会の本店所在地 です。
    

設立される法人は 大潟村あきたこまち協会の本社を間借りすることになるようです。
      
  
三井住友銀行の株主総会は来々週の6月29日ですが、今回のニュースリリースは株主総会へ向けての話題作りだったくさそうです。
    
とはいえ、話題性としては抜群で、しかも、好意的な受け止め方が多かったようですから、仕掛けた方は大喜びのことでしょう。