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おかしな 補助金申請 [検討]

   愛知県は、「表現の不自由展」中止事件が起きた あいちトリエンナーレ2019 の開催に先立つ平成31(2019)年3月8日頃、文化庁に対し、国庫補助金の上限額である1億円を申請額とした「2019年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業 文化資源活用推進事業)」の事業計画書を提出しました。


  補助金の 募集案内の12頁には、

3   審査後の手続について

 (1)  審査結果の通知

応募された実施計画の審査結果については、採否にかかわらず、平成31年3月下旬(予定)に文書により通知します。

と書かれています。


しかし、文化庁から愛知県に平成31年3月下旬までに送付された審査結果を通知した文書は存在しませんでした。

(愛知県及び文化庁の両者に行政文書の開示請求をしましたが、存在しないため不開示という結果でした。)


それだけではありません。文化庁から愛知県に対し 、

平成31年4月25日付け

「2019年度『日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業』採択の決定について」

と題した 補助金の採択額を 7829 万円とすると通知が文書により通知されています。

それだけでありません。文化庁の採択通知と同日の

平成31年4月25日付けで、愛知県は文化庁に、

「 平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」

を提出しています。


  愛知県が文化庁に平成31年3月8日頃送った事業計画書での事業名は「2019年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業 文化資源活用推進事業)」の事業計画書」でしたが、平成31年4月25日付けの交付申請書の方での事業名は「平成31年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ助成事業)交付申請書」となっていて、微妙に表題を変えています。

  また事業計画書では、実施計画の期間が「2018年4月1日~2023年3月31日」となっていましたが、交付申請書の方では「2019年4月1日~2024年3月31日」となっていて、1年分あとにスライドさせた期間を実施計画の期間としています。

  それだけでなく、一番大事なことだと考えますが、愛知県は、文化庁に対し補助金申請額を 1億円から 7829万円へと、自主的に 2171万円 減額しています。考えられないことです。

減額の根拠も明らかではありません。


  あいちトリエンナーレ実行委員会は、平成31(2019)年3月27日に開催された、あいちトリエンナーレ実行委員会運営会議において、愛知県に対する負担金交付申請額を 6億5222万2000円とする収支予算承認決議がされていました。

でもその2日後の 平成31(2019)年3月29日には、あいとリトエンナーレ実行委員会は、愛知県に対し、負担金交付申請額を、6億5222万2000円から5億3522万2000円へと 1億1700万円減額しています。


  愛知県が文化庁に申請していた「2019年度文化資源活用事業費補助金」の採択が遅れたことと、負担金申請額1億1700万円とが何らかの理由で関連しているであろうことは想像できるのですが、補助金の減額は 2171 万円であるのに対し、負担金申請額の減額は 1億1700万円で、一致しません。

  愛知県なりが、経緯を明らかにした文書を残していればすんなり分かることなのですが、そんな文書は存在しないということですのでやっかいです。


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(今回のブログと関連する内容の過去のブログ)

  令和3(2021)年3月15日「1億円が予算とされていた「文化資源活用事業費補助金」

令和3(2021)年5月24日「愛知県への負担金交付申請額が 1億1700万円減らされた理由(推論)」 

令和3(2021)年6月28日「文化庁から届いた開示文書(謎は深まる)」


また、「「2019年度文化資源活用事業費補助金(日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業 文化資源活用推進事業)」 募集案内」は


でダウンロードできます。

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