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国会記者会館 ( 1 ) [困惑]

脱原発を訴えるデモが永田町の国会周辺で毎週末開かれていますが、

それと並行して、デモの取材のために国会記者会館への立ち入りを求めているフリー記者と

国会記者会館を管理している国会記者会(国会記者クラブ)との熱い闘いが繰り広げられています。

   

山岡俊介氏のブログ(情報誌「ストレイドッグ」(山岡俊介取材メモ))の今日の記事(「『あなたたちに取材する権利はない』と居直る国会記者会館――反原発・官邸前抗議行動の取材のため立ち入りを求めるフリー記者を締め出し」)で、今日初めて知りました。

こんなことが起きてようとは思ってもみませんでしたが、

記者クラブの存在意義を考えさせてもらう上で、極めて分かりやすい実例を示してくれています。

      

まずは、どんなことが起こっているのか、百聞は一見に如かずです。

YOUTUBEの動画(「国有財産である国会記者会館を記者クラブが私物化」)を是非、見てみてみて下さい。

   

国会記者会館は、デモの様子を撮影する上で、ベストな ロケーションにあります。

この国会記者会館は、衆議院が所有していますが、任意団体の「国会記者会」(国会記者クラブ)が、事実上、管理しています。

なぜ、国会記者会が、国会記者会館を事実上の管理をしていると表現しているかと言いますと、

衆議院と契約を結ばないで、国会記者会館を(無償で)使っているからです(先月24日の田中龍介ジャーナルの記事(「国会記者クラブを提訴 『理由なき居候は不法占拠』」)。

法的な使用権限なく、事実上占拠している、というわけです。

   

この国会記者会館ですが、先ほども述べましたとおり、デモの様子を撮影する上でベストな位置にあるため、

会今年7月以降、フリーの記者や、ネットメディアが、また、外国メディアが

国会記者会館の屋上や4階­(最上階)でのデモを取材させてくれるよう、

国会記者会に対して申入れをしていますが、

国会記者会は建物の管理権を理由にし、申入れを拒否して、国会記者会館への立ち入りを認めません。

     

ビデオジャーナリストでOur Planet TVを運営する白石草さんが、国会記者会に今年7月6日に立ち入りを求めた際の様子が、

USTREAMの動画で見ることができます(http://www.ustream.tv/recorded/23797510)。

(この動画も必見だと言えます。)

   

動画の23分あたりで、国会記者会館屋上で、何台ものビデオで、デモの様子をビデオ撮影している状況が映し出されています。

このビデオ撮影は、当然のことですが、国会記者会に加盟する報道機関が撮影しているわけです。

でも、私たちは、テレビ等で、国会記者会館の屋上から撮影された、デモの様子を撮影した映像を見せてもらったことがあったのでしょうか。

たぶんなかったはずです。

   

「デモの様子を報道しない報道機関が、国会記者会館からデモの様子を撮影し、

デモの様子を報道したい報道機関が、国会記者会館からのデモの様子を撮影できない」、

なんていうことが現に起きているわけです。 

   

国民の知る権利に背を向けることとなっている国会記者会に、正当性を認めてくれるような人はいるのでしょうか。