致死率 [感想]
昨日の
重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome,SFTS)
の致死率は、
10%以上ということでした。
ところで、この 致死率 ですが、
ある疾病の罹患者のうち、何人が死亡したかを%で示したもので、
致死率 (%) = その地域の1年間のその疾病による死亡者数 / ある地域のある1年間のある疾病の罹患者数 (×100)
という式で求められます。
この 致死率。よく、死亡率 と混同されることが多いということのようです。
致死率は先ほど述べたとおり求められますが、
他方、死亡率は、
「死亡率= 死亡者数 / 総人口数(世界・国・都道府県)」
として求められます。
式を見比べてみれば明らかなことですが、
致死率の分母は、患者の数、
これに対して、
死亡率の分母は、人口の数
とういことで、二つの表している数値は、意味が違うことになります。
(横浜市衛生研究所HP「死亡率・致死率(致命率)・死亡割合について」参照)
Book Wiki Portal に、「感染症による致死率一覧・ランキング」 を整理して、アップされている方がみえます。
このランキングをみてみますと、
致死率100%のクロイツフェルト・ヤコブ病を筆頭に、
致死率が10%を超えている、今回の
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
ですら、
影が薄くなってしまう、致死率が高い感染症が目白押しです。
この「感染症による致死率一覧・ランキング」でも、
SFTSの致死率は 12 % となっています。
ですが、SFTSのリンク先のページを辿ってみても(なお、リンク先は厚労省の「中国で近年報告されている新しいダニ媒介性疾患の患者が国内で確認されました」の別添1~4の資料と同じものです。)、
致死率12 %
は出てきません。
このランキングの12%も、新聞記事から引用されているだけのようです。
少しガックリです。